強引な次期社長の熱烈プロポーズ
「あ···」
「しつこくて、ごめんね?ちょっとだけでいいんだ」
「···はい」
どうして『はい』なんて言っちゃったか自分でもよくわからない。
でもきっと、思いつくことと言えば今日あのお客さんから助けてくれたこと。
そのお礼じゃないけど、きっとそんな思いが出ちゃったんだと思った。
「近くのイタリアン、どう?」
「はい」
そうして10分程歩いてお店に入る。
(坂谷さんと向かい合って食事するなんて変な感じ。
智さんとも初めはそうだったけど…そういえばあの時もイタリアンだったな。)
「ここね、デザートがうまいんだ」
「え?坂谷さんて甘いもの大丈夫なんですか?」
「そうみえないでしょ。結構好きだよ」
そんな会話の傍ら頭で考えたこと。
“智さんて甘いもの、食べられるのかな”
こんなときにまで彼のことを考えてしまうなんて、目の前の人にはすごく失礼だ。
そしてオススメのデザートが運ばれてくる。
日替わりで今日はティラミスだった。
「あ、おいしい!」
「でしょ?あんまり甘くない感じが好きで」
「はい。苦味もあってオトナな感じ、しますね」
裏口であんな風に手を掴まれて真剣に見つめられたのが嘘のように、今は他愛無いことを話して、なごやかな雰囲気だ。
「しつこくて、ごめんね?ちょっとだけでいいんだ」
「···はい」
どうして『はい』なんて言っちゃったか自分でもよくわからない。
でもきっと、思いつくことと言えば今日あのお客さんから助けてくれたこと。
そのお礼じゃないけど、きっとそんな思いが出ちゃったんだと思った。
「近くのイタリアン、どう?」
「はい」
そうして10分程歩いてお店に入る。
(坂谷さんと向かい合って食事するなんて変な感じ。
智さんとも初めはそうだったけど…そういえばあの時もイタリアンだったな。)
「ここね、デザートがうまいんだ」
「え?坂谷さんて甘いもの大丈夫なんですか?」
「そうみえないでしょ。結構好きだよ」
そんな会話の傍ら頭で考えたこと。
“智さんて甘いもの、食べられるのかな”
こんなときにまで彼のことを考えてしまうなんて、目の前の人にはすごく失礼だ。
そしてオススメのデザートが運ばれてくる。
日替わりで今日はティラミスだった。
「あ、おいしい!」
「でしょ?あんまり甘くない感じが好きで」
「はい。苦味もあってオトナな感じ、しますね」
裏口であんな風に手を掴まれて真剣に見つめられたのが嘘のように、今は他愛無いことを話して、なごやかな雰囲気だ。