強引な次期社長の熱烈プロポーズ
9.2日目·広島
*
―――――広島二日目
外はしとしとと雨が降っている。
柳瀬はほとんど寝ずに朝を迎えた。
それは美雪と同じ部屋。だけど距離は一定を保ったまま。
柳瀬はずっと椅子に座って、美雪はベッドを使用した。
柳瀬は朝食を採らずに早々に部屋を出た。
(とりあえず、今日のホテルを予約しなければ。)
そう思ってロビーの備え付けのパソコンを起動して調べていると、横から身支度を整えた美雪がやってきた。
「おはようございます」
「····」
「ホテルを取り直すのでしょう?」
「もちろん」
すると美雪はそのまま携帯を取り出してどこかに電話をしはじめた。
「もしもし。はい。ええ。今日なんですが。1泊で」
柳瀬が美雪を見ていても、美雪は視線を合わせないまま通話を続ける。
「はい。2名でシングル2室で。」
そういって電話を終えると、柳瀬に向かって笑いながら、いきましょうか。と何事もなかったように担当者の顔になった。
―――――広島二日目
外はしとしとと雨が降っている。
柳瀬はほとんど寝ずに朝を迎えた。
それは美雪と同じ部屋。だけど距離は一定を保ったまま。
柳瀬はずっと椅子に座って、美雪はベッドを使用した。
柳瀬は朝食を採らずに早々に部屋を出た。
(とりあえず、今日のホテルを予約しなければ。)
そう思ってロビーの備え付けのパソコンを起動して調べていると、横から身支度を整えた美雪がやってきた。
「おはようございます」
「····」
「ホテルを取り直すのでしょう?」
「もちろん」
すると美雪はそのまま携帯を取り出してどこかに電話をしはじめた。
「もしもし。はい。ええ。今日なんですが。1泊で」
柳瀬が美雪を見ていても、美雪は視線を合わせないまま通話を続ける。
「はい。2名でシングル2室で。」
そういって電話を終えると、柳瀬に向かって笑いながら、いきましょうか。と何事もなかったように担当者の顔になった。