強引な次期社長の熱烈プロポーズ
「さとっ…ご飯…」
「要らない」
「シャワー…っ」
「…もう限界」


転がされた私に、両手をシーツに沈めて覆い被さる状態で智さんの吐息を感じる。

流されてる訳じゃない。

だって、私もずっと我慢してた。こうして貴方のその漆黒の瞳の中に私を映し出して、その温かい大きな手で触れてもらうことを。

たった3日間が何年にも感じる位にずっと。


「百合香」


愛しそうに名前を呼んでくれる。
愛してくれていると彼の全てから伝わる。
どうして私なんだろう。
なんの取り柄もない私が、なんで。


「…なに?」


私の表情を見て、智さんはそう言った。
私はそれに首を横に振るだけで、何も言わなかった。正確には久々の智さんの近距離にドキドキし過ぎて何も“言えなかった”んだけど。


「抵抗したって無駄だよ。早くこうしたかったんだから」


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