強引な次期社長の熱烈プロポーズ
*
「それで、百合香は俺に何を隠してるの?」
別々にシャワーを浴びて遅い夕飯を食べ終えそうな時に柳瀬が言った。
百合香は忘れていたわけじゃないしまして隠したい訳ではなかったけど、自分からはなかなか切り出せないでいた。
「お、怒りませんか…」
「内容によるけど」
「狡い・・・」
(自分ばっかり。この前電話で『怒らないから』って言ってたのは聞き間違い?)
そう思ってつい口から出てしまった。
「嘘。怒らないよ」
「本当に?」
「・・・嫉妬はするだろうけど」
ソファで足を組んで、頬杖をつきながら不貞腐れたように言う柳瀬が珍しくてそんな雰囲気でもないのに百合香はちょっとニヤけてしまった。
「坂谷でしょ?何言われたの」
「あ、え…と…『諦められないから、もう少し自分を見てみてほしい』っていうようなことを…」
「へぇ。それで?」
「いえ、後は何も…あ。」
百合香は鞄に目をやった。
そう。今日の帰り際に坂谷から連絡先のメモを手渡された。
(明日はとりあえず、休みだけど…どうしよう。
このまま放っておいて、無視してるみたいなことになったら次顔合わせづらくなるかな…)
「それで、百合香は俺に何を隠してるの?」
別々にシャワーを浴びて遅い夕飯を食べ終えそうな時に柳瀬が言った。
百合香は忘れていたわけじゃないしまして隠したい訳ではなかったけど、自分からはなかなか切り出せないでいた。
「お、怒りませんか…」
「内容によるけど」
「狡い・・・」
(自分ばっかり。この前電話で『怒らないから』って言ってたのは聞き間違い?)
そう思ってつい口から出てしまった。
「嘘。怒らないよ」
「本当に?」
「・・・嫉妬はするだろうけど」
ソファで足を組んで、頬杖をつきながら不貞腐れたように言う柳瀬が珍しくてそんな雰囲気でもないのに百合香はちょっとニヤけてしまった。
「坂谷でしょ?何言われたの」
「あ、え…と…『諦められないから、もう少し自分を見てみてほしい』っていうようなことを…」
「へぇ。それで?」
「いえ、後は何も…あ。」
百合香は鞄に目をやった。
そう。今日の帰り際に坂谷から連絡先のメモを手渡された。
(明日はとりあえず、休みだけど…どうしよう。
このまま放っておいて、無視してるみたいなことになったら次顔合わせづらくなるかな…)