強引な次期社長の熱烈プロポーズ
*
「お、坂谷。阿部さん見なかったか?」
「え?さっきその辺に···」
日も落ちてきて閉店まであと1時間程になったときに売場に柳瀬が美雪を探しに戻ってきた。
「何か急用なんすか?」
「いや急用って程じゃ…あの蒔絵さ。昨日FAXして今日阿部さんがうちにきたならついでに直接持ってきたんじゃないかって」
「あ、じゃあオレも見かけたら聞いてみます」
「おー。そうして···」
会話の途中に当の美雪が姿を出した。
坂谷が『その辺に』と言った通り、近くで会話を聞いていたのだろう。
「ああ、聞こえてましたか」
「何がですか」
「客注のFAXの話ですよ、聞こえてらしたんでしょう?」
「FAX?そう言ったものがあれば私に一報入るとは思いますけど」
柳瀬の問いに美雪は悪びれもせず、淡々と答えるだけ。
その場にいた坂谷も二人の間に入って口を開いた。
「お、坂谷。阿部さん見なかったか?」
「え?さっきその辺に···」
日も落ちてきて閉店まであと1時間程になったときに売場に柳瀬が美雪を探しに戻ってきた。
「何か急用なんすか?」
「いや急用って程じゃ…あの蒔絵さ。昨日FAXして今日阿部さんがうちにきたならついでに直接持ってきたんじゃないかって」
「あ、じゃあオレも見かけたら聞いてみます」
「おー。そうして···」
会話の途中に当の美雪が姿を出した。
坂谷が『その辺に』と言った通り、近くで会話を聞いていたのだろう。
「ああ、聞こえてましたか」
「何がですか」
「客注のFAXの話ですよ、聞こえてらしたんでしょう?」
「FAX?そう言ったものがあれば私に一報入るとは思いますけど」
柳瀬の問いに美雪は悪びれもせず、淡々と答えるだけ。
その場にいた坂谷も二人の間に入って口を開いた。