強引な次期社長の熱烈プロポーズ
2.喫煙室にはこない男
*
「今頃閉店かなぁ」
呑気にソファに腰を掛けてクッションを抱きしめている百合香はテーブルの上のご飯を眺めながら呟いた。
今日は和食にしてみた。
肉じゃがと魚とおひたしと。きんぴらとお味噌汁もつくっておいた。
ちょっと地味なメニューだけど、自分自身もこんな田舎料理が大好きだし、柳瀬が外食続きかと考慮しての厳選メニューがこれだった。
「毎日、ご飯を作ってくれてたお母さんてすごいな」
いつか、自分も母のように夫を料理で迎え入れて、毎日を笑顔で過ごす。そんな風になれたらいいなと漠然と柳瀬を想いながら想像しては一人はにかんでクッションに顔をうずめるのだった。
そして、急に思ったこと。
智さんと次どこかへ行く時にはまた万年筆を見に行きたいな。
今なら“一本”を選べる気がする。
私も大人になれるかな…歳はとっくに大人だったんだけどな。
なんて一人脳内で考え事をしていた。
「今頃閉店かなぁ」
呑気にソファに腰を掛けてクッションを抱きしめている百合香はテーブルの上のご飯を眺めながら呟いた。
今日は和食にしてみた。
肉じゃがと魚とおひたしと。きんぴらとお味噌汁もつくっておいた。
ちょっと地味なメニューだけど、自分自身もこんな田舎料理が大好きだし、柳瀬が外食続きかと考慮しての厳選メニューがこれだった。
「毎日、ご飯を作ってくれてたお母さんてすごいな」
いつか、自分も母のように夫を料理で迎え入れて、毎日を笑顔で過ごす。そんな風になれたらいいなと漠然と柳瀬を想いながら想像しては一人はにかんでクッションに顔をうずめるのだった。
そして、急に思ったこと。
智さんと次どこかへ行く時にはまた万年筆を見に行きたいな。
今なら“一本”を選べる気がする。
私も大人になれるかな…歳はとっくに大人だったんだけどな。
なんて一人脳内で考え事をしていた。