強引な次期社長の熱烈プロポーズ
3.世界でひとつのプレゼント
*
「ただいま」
「おかえりなさい、お疲れさ…」
帰宅するなり優しくほんとに一瞬だけのキスをされる。
百合香は両手で口を押さえて赤くなる。
「いつまでも、慣れないね」
柳瀬は意地悪く笑ってそういうと、リビングに移動して上着を脱ぐ。
変態、って思われるかもしれないけど、智さんが上着を脱ぐところ。Yシャツの袖口のボタンを外す仕草。しゅるっとネクタイをほどく手。全部が好きで、ドキドキしちゃう。
「美味しそう」
「あっ…あ、お、お口に合うかわかりませんがっ」
不意に視線が合って、目を細めて笑いながら言うから言葉がどもってしまった。
「なに?」
「な、なんでも…」
「嘘。ずっと見てた癖に」
「あ…それは…その」
(出た。またその笑み。)
いじめっこみたいに楽しそうに。最近思ったけど、智さんて私を追い詰めようとするまさに今みたいな時って、生き生きしてる。
「ただいま」
「おかえりなさい、お疲れさ…」
帰宅するなり優しくほんとに一瞬だけのキスをされる。
百合香は両手で口を押さえて赤くなる。
「いつまでも、慣れないね」
柳瀬は意地悪く笑ってそういうと、リビングに移動して上着を脱ぐ。
変態、って思われるかもしれないけど、智さんが上着を脱ぐところ。Yシャツの袖口のボタンを外す仕草。しゅるっとネクタイをほどく手。全部が好きで、ドキドキしちゃう。
「美味しそう」
「あっ…あ、お、お口に合うかわかりませんがっ」
不意に視線が合って、目を細めて笑いながら言うから言葉がどもってしまった。
「なに?」
「な、なんでも…」
「嘘。ずっと見てた癖に」
「あ…それは…その」
(出た。またその笑み。)
いじめっこみたいに楽しそうに。最近思ったけど、智さんて私を追い詰めようとするまさに今みたいな時って、生き生きしてる。