強引な次期社長の熱烈プロポーズ
「ばれちゃいましたね」

「まぁ、いいんじゃない」

「…一緒にいられなくなっちゃうかな?」

「職場ではそうなったとしても、それ以外は変わらないだろう?」


そして星の見えない空の下で、キスをひとつ落とされる。


星の代わりに煌めいて見えるのは、やっぱり貴方の漆黒の瞳。


どんなところにいたってその瞳が私を映し出してくれるから、私は暗闇の中でも不安にならずに立っていられる。



「風邪ひいたら困るから戻ろう。そろそろ時間だ」

「そうですね」

腕時計を見た百合香に、柳瀬が、



「百合香の気持ち、聞けて良かった」



と言うから顔をまた赤くしてしまった。


戻って誰かに何か言われたらお酒のせいにしてしまおう。

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