強引な次期社長の熱烈プロポーズ
オーダーを終えてからしばらくただ座って伏し目がちに俯いた。
店内の暖色のライトを左手が受け止めて少し指を動かすだけでもキラキラとしている。
細くシンプルな形のリングには、ひとつの石が埋め込まれていてその石が光を集めて反射させているのだと思った。
「あの···」
「ん?」
「ありがとう…ございます」
百合香は顔をあげてお礼をやっと伝えたら、柳瀬はすごく嬉しそうに笑顔を返したものだから、真正面に座り続けるのが照れ臭くなってしまう。
「そんなもので、君を縛り付けられるならいくらでもあげるのに」
「充分です…!それに、もう…」
「もう?」
“もう心はずっと貴方に捕まっているのに”
百合香は言いかけたことを飲み込んだ。
柳瀬の顔を見てみると、絶対何を言うかわかっているような顔をしてる。
「わかってる癖に」
「なんのこと?言ってくれなきゃわからないよ」
「こういう時、目が生き生きしてますよ」
「百合香といるときはいつもそうだと思うけど」
そんないつものような話が続いてるうちに料理が運ばれてきたので休戦となった。
店内の暖色のライトを左手が受け止めて少し指を動かすだけでもキラキラとしている。
細くシンプルな形のリングには、ひとつの石が埋め込まれていてその石が光を集めて反射させているのだと思った。
「あの···」
「ん?」
「ありがとう…ございます」
百合香は顔をあげてお礼をやっと伝えたら、柳瀬はすごく嬉しそうに笑顔を返したものだから、真正面に座り続けるのが照れ臭くなってしまう。
「そんなもので、君を縛り付けられるならいくらでもあげるのに」
「充分です…!それに、もう…」
「もう?」
“もう心はずっと貴方に捕まっているのに”
百合香は言いかけたことを飲み込んだ。
柳瀬の顔を見てみると、絶対何を言うかわかっているような顔をしてる。
「わかってる癖に」
「なんのこと?言ってくれなきゃわからないよ」
「こういう時、目が生き生きしてますよ」
「百合香といるときはいつもそうだと思うけど」
そんないつものような話が続いてるうちに料理が運ばれてきたので休戦となった。