強引な次期社長の熱烈プロポーズ
「江川の言ってたことは嘘じゃない」
(やっぱり…)
だって智さんとずっと一緒だった江川さんの言ったことだもの。
本当のことだったんだ。
智さんは今でもその人を―――
「ただひとつ間違ってる」
「····え?」
「いや、間違いというか足りないというか」
「智さん··?」
急に穏やかな口調に笑みを溢して話すから拍子抜けして咄嗟に柳瀬を見てしまった。
すると、頭を垂れていた柳瀬も顔を百合香の方に向けて久しぶりに目が合った。
「正確には“入社してすぐ”じゃなくて“万年筆に異動してすぐ”」
「···???」
「それは今から5年前だから、百合香は大学生だろ?」
「そう…ですけど…」
(でも、やっぱり5年前だからって大学生も高校生でも今の職場に入っていた訳じゃないから関係ないのに。)
(やっぱり…)
だって智さんとずっと一緒だった江川さんの言ったことだもの。
本当のことだったんだ。
智さんは今でもその人を―――
「ただひとつ間違ってる」
「····え?」
「いや、間違いというか足りないというか」
「智さん··?」
急に穏やかな口調に笑みを溢して話すから拍子抜けして咄嗟に柳瀬を見てしまった。
すると、頭を垂れていた柳瀬も顔を百合香の方に向けて久しぶりに目が合った。
「正確には“入社してすぐ”じゃなくて“万年筆に異動してすぐ”」
「···???」
「それは今から5年前だから、百合香は大学生だろ?」
「そう…ですけど…」
(でも、やっぱり5年前だからって大学生も高校生でも今の職場に入っていた訳じゃないから関係ないのに。)