強引な次期社長の熱烈プロポーズ
「まさか···」
「万年筆を真剣に選ぶ姿も、そんな風に言ってもらったことも、印象的過ぎてずっと忘れられなかった。
だから、その2年後に百合香が入社してきて本当に驚いたんだ」
「だ、だって…あれ以来万年筆は買いに行ってないのに…」
「今言っただろう?『忘れられなかった』って。まぁ案の定百合香は全く覚えてないみたいだったけど」
「····」
「だから、言うつもりはなかったんだ。大体···」
「?」
柳瀬が途中で話をやめて固まっている。
膝に肘をついて、さっきよりも頭を垂れて。
サラサラな黒い髪が目元を隠していて表情が読み取れない。
「さ、智さん···?」
「万年筆を真剣に選ぶ姿も、そんな風に言ってもらったことも、印象的過ぎてずっと忘れられなかった。
だから、その2年後に百合香が入社してきて本当に驚いたんだ」
「だ、だって…あれ以来万年筆は買いに行ってないのに…」
「今言っただろう?『忘れられなかった』って。まぁ案の定百合香は全く覚えてないみたいだったけど」
「····」
「だから、言うつもりはなかったんだ。大体···」
「?」
柳瀬が途中で話をやめて固まっている。
膝に肘をついて、さっきよりも頭を垂れて。
サラサラな黒い髪が目元を隠していて表情が読み取れない。
「さ、智さん···?」