強引な次期社長の熱烈プロポーズ
ずっと固まったまま柳瀬は本当に動きもせず、話もしないから百合香は心配になって、そっと腕に触れ、顔を覗き込んでみた。
「えっ···」
それは信じられない光景。
いつも飄々としていて表情を崩すことのない彼。
嫉妬なんかで少し機嫌が悪いなっていうのは何度も見ているけど。こんな彼は入社して以来、いや付き合ってからも見たことない。初めてだった。
「見るな···」
「智さん」
顔をうっすら赤く染めて、いつもは逸らさない目を斜め下に落として百合香を見ようとしない。
更には百合香が声をかけ、覗き込んだことで、左手の甲を口元に充ててその表情を少しでも隠そうとしている。
こんな風に照れている柳瀬は本当に珍しい。
「智さんっ。こっち向いて?」
千載一遇のチャンスとばかりに百合香は柳瀬に詰め寄った。
しかし柳瀬は無言で頬を赤くしたまま顔を背ける。
「···照れてる?」
「えっ···」
それは信じられない光景。
いつも飄々としていて表情を崩すことのない彼。
嫉妬なんかで少し機嫌が悪いなっていうのは何度も見ているけど。こんな彼は入社して以来、いや付き合ってからも見たことない。初めてだった。
「見るな···」
「智さん」
顔をうっすら赤く染めて、いつもは逸らさない目を斜め下に落として百合香を見ようとしない。
更には百合香が声をかけ、覗き込んだことで、左手の甲を口元に充ててその表情を少しでも隠そうとしている。
こんな風に照れている柳瀬は本当に珍しい。
「智さんっ。こっち向いて?」
千載一遇のチャンスとばかりに百合香は柳瀬に詰め寄った。
しかし柳瀬は無言で頬を赤くしたまま顔を背ける。
「···照れてる?」