強引な次期社長の熱烈プロポーズ

「…金山さん、独身だから」
「えっ？！」


（金山さんて、結構いい歳だからもう家庭を持ってるとばかり思ってた。
だけど、なんで急にそんなこと？）


「今更だけど、なにもされてない？」
「····」


（あ、妬いたんだ。）


百合香はそれがわかると下を向いて笑いを堪えた。
未だにかわらない、柳瀬の独占欲と嫉妬。
それももう慣れてきたけれどやっぱり普段のクールな柳瀬のイメージとのギャップが百合香の笑いを誘う。


「なんで笑う？」
「わ、笑ってなんか···っふ」


堪え切れなくてつい笑い声が漏れてしまった百合香を見て、柳瀬は手に持った箸をおいて手を床につきながら百合香に近づいていく。