強引な次期社長の熱烈プロポーズ
「・・・・あれ？」

「どうした？」


何かに違和感を感じた百合香は、気の抜けた声を出すものだから柳瀬も距離を離して何かあったかと聞き返した。


「“３枚”？」
「・・・百合香封筒は？」


今自分が手にしているのはブルーブラックの文字で書かれているメモだけ。

そして、さっき封筒の中身を確認した時は確か２枚だけだったと思っていた。

（じゃあ残りの１枚は・・・）

「まだ見てなかったか」
「え？契約更新ですよね？」


期待していた答えと違って柳瀬は深い溜め息を吐いた。


「・・・百合香が仕事楽しそうだから、しばらく専念させようかと思っていたけど」


そして溜め息のあとに続く言葉はまたしても百合香にはすぐに理解できない脈絡のない話に感じられる内容。

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