強引な次期社長の熱烈プロポーズ
「“マジ”だけど?」
どこからともなく現れた柳瀬は坂谷の言葉を拾って答えると、背後からその封筒をひょいと奪い、百合香に再度渡した。
「やっ···!!!!」
「柳瀬さん!!?」
「柳瀬さんっ?」
坂谷と長谷川、湯川は目を点にして指までさして驚きを隠せずに声を上げた。
「本日付けで、ここ弐國堂の店長になった。よろしく」
1年前と同じ、表情ひとつ変えない柳瀬のもの言いに3人はすっかり放心状態だった。
百合香はそんな3人の一歩後ろでそっと封筒の中を確認する。
「それと」
さっき確認した契約書類2枚と、茶色の枠組みがされたひときわ薄い用紙。
薄い紙質が他の紙にくっついていてさっきはわからなかったのだった。
それは柳瀬の筆跡で半分は全て記入·捺印済みの婚姻届――
「今日付けで“神野”さんじゃなくなるから」
どこからともなく現れた柳瀬は坂谷の言葉を拾って答えると、背後からその封筒をひょいと奪い、百合香に再度渡した。
「やっ···!!!!」
「柳瀬さん!!?」
「柳瀬さんっ?」
坂谷と長谷川、湯川は目を点にして指までさして驚きを隠せずに声を上げた。
「本日付けで、ここ弐國堂の店長になった。よろしく」
1年前と同じ、表情ひとつ変えない柳瀬のもの言いに3人はすっかり放心状態だった。
百合香はそんな3人の一歩後ろでそっと封筒の中を確認する。
「それと」
さっき確認した契約書類2枚と、茶色の枠組みがされたひときわ薄い用紙。
薄い紙質が他の紙にくっついていてさっきはわからなかったのだった。
それは柳瀬の筆跡で半分は全て記入·捺印済みの婚姻届――
「今日付けで“神野”さんじゃなくなるから」