強引な次期社長の熱烈プロポーズ
百合香は柳瀬についていくと、A4の紙を何枚か綴じたものを手渡された。


「これ、企画から。神野さん担当のメーカーだろ?」
「あ…そうですね」
「ホームページ用のデザインとかチェックして欲しいって。あと、何か要望があれば。」
「わかりました、早めにチェックします。」


百合香は渡された用紙をその場でパラパラ捲ってみてみた。


「君は本当に押しに弱いな」
「え…?!」
「さっき、あのままだったら坂谷に連絡先教えただろう?」


百合香はなんだか悪いことをしたような気がしてしゅんとした。

「しかも、もっと言えば家を教える勢いだ」

柳瀬が言うことは当たってる。そうしてきっと後で困っているんだと、自分でも思う。


けど、百合香はふと思った。

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