強引な次期社長の熱烈プロポーズ
百合香がこの上ない申し訳ない気持ちになり、頭をテーブルにつける勢いで項垂れると、柳瀬が面白そうに低い声で笑った。

「君をベッドに寝かせたんだ」
「…」

百合香はドキンと胸を鳴らす。


「そうしたら、君は俺を掴んで離さないから」
「えっ」
「本当に寝てるのかと思う位に離れなくて。だからそのまま寝た。」


(いくら酔って寝てるとは言え、そんな風に行動していたなんて!)

百合香は首まで真っ赤にして柳瀬を見た。

でも、確かに誰かに抱きついた記憶が微かにある。そしてその前には優しくキスをされた記憶も。

百合香は黙って柳瀬の唇を見つめていた。


「なに?前にも言ったけど、寝てる時になにか…ってことは基本、しない主義だよ」
「そっそんなこと考えてません!」


(そうじゃなくて、柳瀬さんの気持ちがどこにあるのかわからなくて・・・)

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