【完】グラウンドの君
あたしだけが一人、
ドキドキして
緊張して
照れてるのが悔しくて。
君に少しだけでもいいから
ドキドキして欲しい。
なんて想いが溢れて
あたしはとんでもない言葉を
口にしてしまった。
「…え」
予想通り、口と目をまん丸に
開けている君。
「あ…」
― ダッ
次の瞬間、
あたしに弁解の言葉を
考える間も与えず
いきなり教室から飛び出していった
君。
え……?
言わせ逃げですか?