短い人生にヒカリをくれたキミ



「ちょっとここで待ってて」



佐々木はそう言うとあたしの腕を掴んでいた手をいきなり離した。




えっ?

どこいくの?



って声には出なくて。



佐々木は病院の自動ドアをすり抜けるとそのままどこかへ走り去ってしまった。



待っててって言われたんだから待ってればいいんだよね。



しばらくすると佐々木は病院から出てきた。



「何しに行ったの?」



「………忘れた」



「忘れた?(笑)意味わかんない!」



待っててって言われたから待ってたんじゃん!



わざとボケてんの?(笑)

それともマジの天然っ?



謎が深まる一方なんですけど!




< 12 / 103 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop