短い人生にヒカリをくれたキミ
ファーストキス⇨初デート
「やっと話せたんだぁ!」
「別に話したくなかったケド」
田中美玲はあたしの唯一の友達。
あたしは人見知りが激しいから、幼なじみの美玲しか友達はいない。
「てかさ~、何でその、佐々木くんは叶の隣に座るんだろうね?隣に座ってくるのに叶には話しかけたりもしないんでしょ?謎だねー」
バスの中で窓の外を眺める佐々木の目は
澄んでいて
何かを
あたしには想像さえできない何かを
抱えてて
でも必死にそれを乗り越えようとしてる
そんな佐々木の目………
その何かをどうにかしてあげたいという自分がいる……
その何かをあたしが佐々木から解き放ってあげられたら……と願う自分がいる……
そんな自分の気持ちにはまだこのとき、気付いていなかった。