短い人生にヒカリをくれたキミ
観覧車
「………観覧車!観覧車乗りたいっ」
観覧車なら……まだ安全でしょ♪
「いーじゃん♪早く行こうっ」
ーーーー…………
いざ、観覧車を目の前にするとやっぱ怖い。
ペンキははげてるし、所々さびてるし……
でも。
……隼人の喜ぶ顔がもっと見たい。
もっと笑ってほしい…
あたしはいつのまにかそう思うようになってた。
ーーーーー………
「すみませーん!観覧車乗りたいんですけど」
ここのスタッフも寝てるよ。
どんだけやる気ないんだか……。
「………んあ?……あ、はい」
んあ?って何だよ!
客に向かってその態度?!
この遊園地もそろそろ終わりだね。
ーーーー………
「わーっ、無理っ!揺れる揺れる!!」
だめだ。
観覧車も危険だーっ!
キーキー音をたてながら左右に揺れている。
「叶が暴れるから揺れるんじゃん!!じっとしててみ」
「ひゃっ」
隼人はあたしを抱き寄せた。