短い人生にヒカリをくれたキミ
「じゃあ、またね~」
「バイバーイ」
あたしは美玲と別れて一度家に帰ってから病院に向かった。
お母さんに傘届けなきゃ。
お母さんは病院で看護士の仕事をしている。
降水確率90%なのに傘を持って行かなかったお母さん。
そういうとこ抜けてるんだよね。
病院はここから近いからあたしの分の傘はいらないか。
お母さんの分の傘を片手にあたしは家を飛び出した
。
ーーーーー…………
「あらっ。叶、ありがとう~。叶は昔っから気が利くわよね~」
あたしは無事、お母さんに傘を届けることができた。
よし、帰ろう。
雨が降ってきたら困……
な……何でアイツがここにいるわけ?
パンッ
あたしは夢から覚めるために思いっきり自分のほっぺたを叩いた。
ヒリヒリ痛むほっぺたはこれが夢ではなく、現実だというこを表している。
「自分で自分のほっぺたひっぱたいて痛くない?」
なッ…………
あんたが現れたからひっぱたく羽目になったんじゃん。
朝の態度といい、この発言といい……
ちょぉムカつく。
「暇ならちょっと付き合ってほしいんだけど」
「へ?」