短い人生にヒカリをくれたキミ
「巻き込んでごめんな…」
あたしたちは病院の敷地内にあるベンチで座っていた。
「大丈夫だけど……。何で優輝くんに嘘ついたりしたの?」
佐々木は一瞬悲しそうな顔をして、すぐに俯いていた顔を雲り空へと上げた。
「約束果たしたかったんだ…」
「約束?」
「うん……。少し前に優輝が俺に言ったんだ。“俺がこの世に生きてる間に隼人の彼女見てみたいなぁ…”って……。些細なことかもしれない。でも、そんな些細な優輝の願いを聞いてやりたかった」
「それってもしかして……」
佐々木は静かに頷いた。
「優輝は………」
「言わなくてっ………いいから……」
佐々木の声が震えていた。
肩も指も……