短い人生にヒカリをくれたキミ
「わかった。行くよ」
「ありがとう!さっそく連絡するね!」
美玲は器用に親指を動かして誰かにメールを打ってる様子。
「……んよしっ。ちょっと叶。合コン行く前にあたしんち寄るよ」
「なんでよ?」
「あんた、それで合コン行くつもり?」
美玲はあたしの頭から足先まで見下ろした。
髪の毛はブローしただけ。
化粧はとくにしてなくて
眉毛は生えたまんま。
唇は乾燥してカサカサ。
靴下は色あせてヨレヨレ。
ローファーは白くくすんでいる。
「あたしんち寄って。あたしが叶のことキッレーにしてあげるから!」
キッレーに?
素材が悪いのに、あたしキレイになれんのかな?
あたしと違って美玲はほんっと可愛い。
髪の毛はゆるーくパーマがかかってあって
柔らかい茶色。
ナチュラルなメイクに整った眉毛。
細い足に真新しい靴下。
そしてピカピカの茶色のローファー。
「何で美玲はそんなにキレイなの?」
「何言ってんの!あんた、ちゃんとしたらホント可愛いんだよ?」
そんなわけないじゃん!
あたしが可愛い?
ありえないね。
美玲の方がよっぽど可愛いし。