キミの隣り
ノートを写す時にクルッと
器用にシャープペンを回したり
可愛い寝顔を見せて寝たり
暇な授業の時は先生にバレないように
私に手紙をくれたり
先生の話しを聞いてなくて
授業が分からなくなって困ったりしたら
何気なく机と椅子を近づけて
私に解き方を教えてくれたり
キミが私に見せてくれたり
キミが私にくれる優しさが
本当に大好きで
気付いたらいつも
隣りの席からキミを見ていた
「なーに見てんだよ、咲妃」
急にこっちを向いて
イタズラっぽく笑うキミ
そんな小さなことでも私にとっては
何にも変えられない幸せだなんて
キミは気付いてる?
「へ? あーあ〜 外見てたの! 外!
誰もあんたなんか見てないわよ!」
「ふ〜ん、ならいーけど。
てか、咲妃は本当よく外見てるよな〜
空見たりすんの好きなわけ?」
「へ? あ…そ、そうなの!
空見てたら落ち着くから」
「その気持ち分かるよ」
キミはそう言って空を眺めた
とっさについた嘘
私が見てるのは空じゃないよ
キミなんだよ
その横顔がたまらなく好きで…
この席だから見れる特権だと思う
卒業まで、後4日
今日で授業は終わり
キミの横顔を見れるのも
後、4日