キミとワタシ。
何時ものように保健室の扉を開けると先生がいらっしゃいと言ってお茶をいれてくれた。
白いソファーに座って落ち着いていると、
「どう?最近、ごはんちゃんと食べてる?」
何てお母さんの様なことを言って微笑んだ。
先生には心配させてばかりいる、楓ちゃんにも、
優しい人にかこまれて、守られて、
なのに何でまだ心がぽっかり空いた感じがするんだろう。
ワタシの心は満たされないんだろう。
…言葉が
戻ってこないんだろう。
「千鶴ちゃん?」
名前を呼ばれてハッとした、
「また考えごと?あんまり無理しないようにね、」
ニッコリシワを作って笑う先生は本当に心から笑っているんだろうと思う。
ワタシもつられて笑った、でも…
ワタシは心から笑えているのかな。