彼女は幽霊〜八月〜
「裕太…」
変わらない君の声
君がそっと
僕の頬に手を伸ばす
なんとなくだけど
君の温もり…
雰囲気だけだけど
君の手の感覚…
「ねえ…
明日さぁあの公園行こ」
「うん…行こう」
あの公園…
二人の思い出の
池のほとりの
小さな公園………
am 11:00
僕らは二人外に出た
周りからみるのは
僕一人…
僕たちには
僕ら二人…
二人にしか分からない
二人だけの声
周りから見れば
きっと僕は
変な奴
一人でペラペラ喋って
だけど
僕の声にはちゃんと
愛奈が返事してる
一人じゃない
二人の会話