潔白の世界
はじまり
真っ白な地面に、真っ白な空。
遠くを見渡せど、見えるものはなく、
何処へ駆けようが、たどり着く場所はない。
僕は駆け回る。
息をきらして。
"だれか!"
どれだけ走り回っても景色は全く変わらない。
怖い。誰もいない。
なんて怖い世界なんだ。
走り続けた僕は疲れ果て、地面に倒れた。
その時、何処からか聞き覚えのある声が聞こえた。
-キミハ、カナラズコノセカイヲモトメル-
だれ…?
君はだれ…?
助けて、僕を…。
助けて。