天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅨ
「剣技…」

一瞬、翡翠の姿がブレたように思えた。

それは、技の発動の際の動きの速さ故の残像!

「露草…!」

放たれた一陣の旋風!

風を巻いて襲い掛かる刺突に。

「退かねぇっ!」

ジャックフラミンゴも回避など毛頭考えていない。

炎の蹴りが、翡翠の川蝉の切っ先と激突する!

「ぐぉおぉぉおぉおっ…!」

一点集中した衝撃の威力に、歯噛みしつつ耐えるジャックフラミンゴ。

「ぬぅううぅぅうぅう…!」

身を焦がす煉獄の蹴りの熱量に、必死の形相の翡翠。

刀と蹴りとはいえ、それは形を変えた鍔迫り合い。

男同士の魂を込めた交錯の末。

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