天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅨ
「ひとつ」

納刀した翡翠が呟く。

「教師としてひとつ教えてやろう…」

既に武人の顔ではない。

彼は厳しさの中にも優しさを感じさせる眼で疾風を見下ろす。

「貴様の発明とやら…そして装備品を操る技術…まことに感服した…天才と憚る事なく自称するのも頷ける…だが、その発明で世の為に貢献するならばよし…今後も武の世界に首を突っ込むのならば」

踵を返す翡翠。

「機械仕掛けのみに頼る事なく、『己の肉体』をも磨け…己自身の力以外に頼ってばかりのようでは、肝心な時に競り負ける…先程のようにな…」

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