天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅨ
一方、教師陣サイド。

「でかした夕城、あの発明馬鹿は私も手を焼いた相手だというのに、よく勝利したな。只の嫁馬鹿親馬鹿剣術馬鹿ではなかったのだな」

火傷だらけの翡翠の肩を、無遠慮にバンバン叩く龍娘。

「龍娘貴様、何回馬鹿と言った」

旦那様ご立腹。

そんな彼に。

「すー」

駆け寄ってきて手にした軟膏を塗りつけつつ、奥方が小さく呟く。

「いい薬だ…すーなんて、疾風さんに負けちゃえばよかったんだ…」

などといいつつ、内心は翡翠が深手を負いはしないか心配していた模様。

この、愛い奴め。

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