椿姫-ツバキヒメ-
「お綺麗ですぅ~!!」
私は自慢の長い髪を
散々弄られて最終的には
垂髪と呼ばれる髪型にされた。
そして、肌を褒めちぎられながら
お化粧をしてもらった。
「私、やっぱり天才だったのかもしれません…」
自画自賛しながら葵子は
私の顔をウットリと見つめていた。
「明日は絶対上手く行きますよ!頑張って下さいねっ!」
「は、はあ……」
溜め息なのか返事なのか
自分でもよく、解らなかった。