椿姫-ツバキヒメ-
試しに布団で寝てみた。
布団が薄いせいか床の感触がする。
それに、枕も高いし痛い。
何度も寝返りを打っているうちに
ふと、空に視線がいった。
っ―………
言葉に表せないくらい
素晴らしい絶景だった。
都会では絶対見る事の
出来ないであろう幾千の星達。
そして、―…満月。
私は初めて
゛此処に来れて良かった゛
と思えた。
「おやすみなさい―…」
夜空にそう投げ掛けると
魔法の様に瞼は重くなっていった。