椿姫-ツバキヒメ-
「雨宮ぁー!!お前っ!また寝てたなあああ!」
目を開けるとそこには
何時もと変わらない日常と
何時もと変わらない
まっちゃんがいた。
どういうこと……?
もしかして、今までのは全部
―………夢?
私は一旦席に着席した。
「でも、妙にリアルだった様な……」
その時、手に違和感を感じた。
握っていた手を開く。
「椿―…」
手には、少し萎れた
椿の花弁が握られていた。
「…じゃない。」
此は、゛夢゛じゃない。