椿姫-ツバキヒメ-



「…おい。」



背後から呼び止める声に反応し
足に急ブレーキをかけた。


「何ですか?」



イライラしながら
後ろを振り返り言った。



「…久しぶりだな。」


「…?」



そうか、只の変質者か。


私はそのまま回れ右をして
猛スピードで道を駆け抜け様とした。



「おい、待て馬鹿。」


「嫌!絶対!アンタの餌食になるもんか!」



男は猛スピードで追い掛けてきた。


このまま捕まったら
…ゴクリ。



私は更にスピードを上げた。



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