特上男子
「ライトと並んで歩いてるの見てもあんまり違和感ないし、そんなに落ち込むことないじゃない」

「でもライトより高いやん」

「たった3センチでしょ?変わんないよ」



凛子に慰められながら私はジュースをがぶがぶ飲んだ。


てかこのプロフィール簡単過ぎて身体的な事しか分からんっちゃけど。



「私生活の事とかが載っとるやつないと?」

「残念ながらプライベートな事は一切公表してなくて、フルネームすら秘密なの」

「何やそれぇ……」



ガックリ。


その場に倒れ込み雑誌を掲げる様に智輝をガン見した。


色んなページを見るが、あの時見せてくれた優しい笑顔は一つもなかった。



「でもラッキーな事があるよ」

「何?」

「智輝、隣の大学に通ってるよ」

「えっ!本当に!?いだッッ」



嬉し驚きで手から雑誌が滑り落ちてしまい、見事顔面に直撃。


凛子はお腹を抱えて笑っている。






< 13 / 124 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop