特上男子
私は急いで座り、遥のお腹をおもいっきりぶん殴った。



『うッッ……』

「馬鹿やないと!?変態ッッ」

『おまッッ……いてぇよっ!!ちったぁ加減しろ馬鹿!!』

「殴られても仕方ないことしたの遥やんか!!」

『変態はお前の方だろーが!!毎日こっから覗き見してんだからよ!!』



……私のこの行為って変態になると?


好きな人を一目でもいいから見たいって思うのは自然な事やろ?



「今ちゃんと考えてみたけど、私は変態やないと思う」

『どこがだよ』

「恋する乙女心は遥には理解できんし。変態でも何でも好きな様に呼べばいい。このド変態」

『お前ムカつく』



わざとらしく睨んできた遥におどけて見せると、その表情は直ぐに崩れ笑っていた。


遥は目付きは悪いけど、話せば気さくでいい奴。


顔もいいから上級生の男は余計気にいらないんだろうな。






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