特上男子
俯いているから彼女のナマ足にヒールの高い黒のシンプルなオープントゥを履いている足がずっと目に映っている。


ミニスカートからスラッと伸びるその足は細くてメリハリがあって、私には微塵もない女の色気を感じさせた。


女子高生のナマ足はピチピチしてていいっっ!!


なんて聞くけど、そんなの絶対嘘やぁぁぁ!!


女王様のナマ足と私のナマ足とじゃまるで月とすっぽん。


勿論私がすっぽんです……。



「座って」

「は、はい」



連れてこられたのは化粧室だった。


彼女は私を椅子に座らせると洗面所へと歩いていってしまった。


ふと横を向くと、鏡に自分の顔が写った。


んぎゃッッッッ!!


私こんな顔で大丈夫ですとか言っとったと!?


これじゃ化け物やんッッ!!


穴があったら入りたいッッ!!


てかむしろ掘りたいッッッッ!!



「こっち向いてくれる?」

「はへ?」



声をかけられるがまま顔を向けると、彼女は濡れたティッシュで私の目の回りを拭き始めた。


器用に綿棒も使いながら。


私は彼女に言われるがまま目を瞑ったり、目線を上に向けたりしていた。




< 31 / 124 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop