特上男子
『観察って何するの?』

「ライトの好きなものとか、趣味とかときめくものとか、とにかく生活に密着させて欲しいとっ!!ダメ?」



身を乗り出している私の頭をなでなでしてくれるライト。


恋愛対象の好きやなくても、これはキュンキュンしちゃうやろ。



『僕にできる事なら協力するよ』

「本当に!?」

『うん、本当』

「わぁーいっっ!!ライトありがとぉぉぉ」



ぬはッッ!!


ガバッとライトに抱きつくと、すかさず凛子から痛恨の一撃を食らった。


いつ食らっても痛いっちゃけどぉー!!



「マジライトに感謝しなよ。普通だったら友達でも断固拒否だから」

「あい……」

「ライトはライトで志保を甘やかせ過ぎ」

『ごめんなさい……』



私とライトは二人同時にシュンと肩を落とした。


屋上には遥のバカ笑いが響いている。


くっそぉーっ。


いつか遥をバカにしちゃる……私は心にそう強く誓った。






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