特上男子
「えっ!?二十歳なん!?」

『そうだよぉ』



大人っぽいとは思っとったけど、まさか本当に大人やったとは……。


私だけやなくて、遥と凛子もまさかの事実に絶句しとる。



『ずっと植物状態で学校行けないまま大きくなったんだ』

「そうやったんや……」

『必死に勉強して、今の高校受験したんだ。みんながいるから毎日学校が楽しい』



うるっ……。


視界が見事にぼやけていく。


ライトって生まれつき何でもできるような人なんかと思っとった。


いっぱい努力してきたんやね。



「私もライトがおるけん毎日楽しいよっ!!しかもちょー癒されとるし!!」

『あははっ!!ありがとう』

『歳なんて関係ねぇよっ!!』



ライトの肩に手を置いて元気な笑顔を見せる遥。


ライトも嬉しそうに笑ってる。



「そうだよ、歳は関係ない。私たちはこれからもずっと仲良しだよ」



凛子の大人っぽい笑みに対して可愛い笑みのライト。


実は凛子もサバよんどるんじゃなかろうか……。



「あだッッ!!」

「もう一発くらいたくなかったらそのよからぬ想像引っ込めなさい」



ドヒッッ!!


どす黒い笑顔……。






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