年上の彼氏。
3
教室に戻ると、皆授業が終わり昼食をとる所だった。
あたしが席に座ると、隣にいたなつこさんがあたしに話しかけてくれた。
「おかえり」
あたしはなつこさんに笑顔で返事をした。
「ただいま」
「今日は随分仕事が終わるの早かったんだね?」
「うん。午後は普通に皆と一緒に授業受けるよ」
「そっか」
あたしは2人の姿がどこにも見当たらなかったことに気づいた。
「あれ、湊と万里乃ちゃんは?」
「湊は女の子に誘われて友達と先に行ったし、万里乃はいつものアレ」
湊が女の子と行ったのはだいたい予想がついた。
「また?万里乃ちゃんは可愛いから仕方ないね」
あたしから見ても万里乃ちゃんは女の子らしくてとても可愛らしいと思う。
《アレ》っていうのは、男子に告白をされ、休み時間になると必ず呼び出しをされるいつもの日課みたいなもの。
「じゃあ、先にカフェテリア行くか」
なつこさんが席を立ち上がった。
まだ万里乃ちゃんは来ていない。
「万里乃ちゃんはいいの?」
「先にカフェテリアに行ってていいって言ってた」
「そうなんだ」
あたしも席を立ち、なつこさんとカフェテリアに向かった。
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カフェテリアは相変わらず混んでいて、やっとのことで席を見つけることができた。
あたしはパンケーキを頼み、なつこさんはフルーツサンドを頼んだ。
食べていたら、遠くに万里乃ちゃんの姿が見えた。