年上の彼氏。

「天宮寺様おつかれさまでした!!」


「お疲れさまです」


ラクロスの練習も終わり、皆私に挨拶をして帰っていく。


「あ、あの…天宮寺様…」

あたしが更衣室でなつこさんと着替えてると、後ろから声をかけられた。

振り返ると1人の女生徒と後ろに友達らしき人2人が立っていた。


「あの、良かったらこれ食べてください!」


その女の子はあたしに可愛くラッピングされた物を差し出した。


「これはなんでしょうか?」


「今日、調理実習で作ったクッキーです」


恥ずかしそうに顔を赤らめる女の子に対し、あたしは笑顔で、


「ありがとうございます。嬉しいです」


そう言うと、女の子達はキャーと騒ぎながら更衣室を出ていった。


「また貰ったの?」


隣で着替えを済ませたなつこさんがクッキーを覗く。
あたしは、色んな人からこうやって差し入れを貰う。
でも、なつこさんも人気があってちょくちょく貰っていた。


「なつこさんも貰ったんでしょ?」


「まぁね」


なつこさんはロッカーを閉じた。

あたしも着替えが終わり、2人共更衣室を出た。


「あぁ〜次は生徒会かぁ」

だるそうに言うなつこさん。

そう、なつこさんも生徒会役員で会計をやっている。

「って言ってもなつこさんはほとんどサボってるでしょ?」


「そうだけどさ」


まったく…なつこさんらしいっちゃなつこさんらしいけど。


生徒会室に役員は居なく、皆仕事を済ませ帰ってしまったようだった。





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