年上の彼氏。



「あ、お風呂沸いてるんで先に入っちゃってください」


ソファから立ち上がり奥の扉を指差す先生。

え、あたしが先でいいのかな…

あたしは順番のことで疑問が頭を過った。

すると、先生は


「先に入ってください。気を遣わないってさっき言いましたよね?」


あたしの考えを読み取ったかのように笑顔で言った。
あたしはその言葉に甘えて先に入った。



*********


お風呂からあがると、先生はソファで仕事をしていた。

あたしがお風呂からあがったのに気づいていないみたい。

ソロソロと歩き先生が座るソファに近づいた。

気配に気づいたのか先生はパッ、とあたしを見上げた。


「お風呂あがりました」


あたしは着ていた制服からパステルカラーのお気に入りの部屋着に着替えた。

あたしの言葉に先生はニッコリと微笑んで、座りながら伸びをした。

相当疲れてるんだろうなぁ〜。


「じゃあ、俺入ってくるんで、天宮寺さんは適当にテレビつけたり冷蔵庫の中のもの飲んだりしてくつろいでいてください」


そう言って先生はさっきあたしが入っていたバスルームに入っていった。


「ふぅ」


一息ついてソファに腰をおろす。

今日は色々あったけどお風呂に入ったお陰か少し楽になった。

そのせいか、あたしには突如睡魔が襲ってきた。

やば…。
ホントに我慢できない。

いつもなら夜遅くまで仕事をしているあたしだけど、今日ばかりは体が疲れて限界に達していた。

そのまま、あたしはソファの上で眠りについてしまった…

< 43 / 62 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop