年上の彼氏。

特Aクラスとは、この学校の中でもトップクラスのお嬢様、お坊っちゃましか入れない、スペシャルクラスのこと。

企業の大きさは勿論のこと、他にも成績やスポーツ、色んな分野で成績を残せる人達しか入れない。

この学校は、年齢別にクラスを分けるわけではないから、クラスに年齢の違う人がいるのは当たり前だった。


ガチャ!!


「おはようございます、皆さん」


ドアを開けるとともに入ってきたのは担任の先生。

これから、SHRが始まる。

「出席をとる前に皆さんにお知らせがあります」


先生は教壇の上で皆に向かってそう言った。


「なんだろうね?」


あたしは隣のなつこさんと顔を見合わせた。


「転校生とかじゃない?」

なつこさんは落ち着いた素振りで言った。

転校生かぁ…
この学校では珍しいことじゃない。あたしは顔には出さなかったけども、内心ワクワクしていた。

そんなあたしのことなど知らない先生は話を続けた。

「今週から当クラスの外国語担当の先生が変わります」


あたし達の予想は見事に外れた。

教室内はザワザワとざわめきだす。


「意外だね!新しい先生が来るとか!」


ウキウキした口調で話すのは前の万里乃ちゃん。


「そうだね。楽しみだね」

あたしも少し興味が沸いた。とは言っても授業にほとんど出ないあたしにとってはあまり関係ないことかもしれない…

出ないと言うのは別にサボっているわけじゃなく、会社にいたり、生徒会室にいたりしてるから。

学校ではそういうことは皆頻繁である。

あたしみたいに企業を継いでいたり、企業のパーティーに出席したりと皆学校に来るのは不定期だったりするから。

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