契約の婚約者
「片桐さんは---こう言っては失礼だけど、お歳も33だし結婚は早い方がいいと思うのよ?赤ちゃんだって……ぐずぐずしていたら、片桐さんもあっという間に40よ?」


あぁ、あのエロオヤジの生殖能力なら50になっても大丈夫だろう、と反論したいが、そんなことも言えるわけもなく。


「それにね、話を今年か来年には進めてください、とご本人の方から昨日連絡があったのよ。あなた同様結婚は仕事が落ち着いてから、とおっしゃっていたのに……」



はぁぁぁぁぁぁぁl!?


何考えてんだ、あのエロオヤジ!!


「ママ、どういう、こと?」


沙希は煮えたぎる怒りを見せないよう、ゆっくり言葉を選んだ。


「カタ…康平さんから連絡があったっていうこと?」



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