契約の婚約者
6.覚醒
ちゃぷん、と水面が揺れるような水音が耳に届く。身体はふわふわと浮いている感じがする。
寝返りをうとうとしたが、感じる浮遊感とは裏腹に、何故か拘束されたように身体か動かない。
何だか喉もすごく渇いているような気がする。
「……ん……み、ず……」
沙希は瞼をまだ開けることができず、その小さな口を微かに開く。
背中から伝わる熱に、どこか安心してしまう抱擁に、傍に誰かがいる気配は感じている。
「あぁ、気がついたのか?」
低く優しい声が頭の上から降ってくる。
寝返りをうとうとしたが、感じる浮遊感とは裏腹に、何故か拘束されたように身体か動かない。
何だか喉もすごく渇いているような気がする。
「……ん……み、ず……」
沙希は瞼をまだ開けることができず、その小さな口を微かに開く。
背中から伝わる熱に、どこか安心してしまう抱擁に、傍に誰かがいる気配は感じている。
「あぁ、気がついたのか?」
低く優しい声が頭の上から降ってくる。