契約の婚約者
見えるところに残していたら----
いつも冷静な片桐が必死で沙希の歯型の跡を誤魔化す姿を想像し、沙希はつい噴出してしまう。
「沙希、何思い出し笑いしているの?」
背後から聞えてきた声に振り返ると、すぐ後ろに奈央が立っていた。
「え?あぁ、別に。総務部に何の用?」
「用って、もうお昼だよ?」
「もうそんな時間?ぼぉっとして全然仕事してないからお腹もすいてないや」
沙希は大きな声でそんなことをおおっぴろげに言う。
「沙希、課長睨んでるわよ!?もう少し後からにする?」
「気にしなくていいわよ。仕事するときはちゃんとするんだから」
そう言って、パソコンにロックをかけ、沙希は席を立つ。
メニューなんだったけな~などと、まだ仕事をしている社員を気に留める様子もなく嬉しそうにスタスタ歩いていった。
いつも冷静な片桐が必死で沙希の歯型の跡を誤魔化す姿を想像し、沙希はつい噴出してしまう。
「沙希、何思い出し笑いしているの?」
背後から聞えてきた声に振り返ると、すぐ後ろに奈央が立っていた。
「え?あぁ、別に。総務部に何の用?」
「用って、もうお昼だよ?」
「もうそんな時間?ぼぉっとして全然仕事してないからお腹もすいてないや」
沙希は大きな声でそんなことをおおっぴろげに言う。
「沙希、課長睨んでるわよ!?もう少し後からにする?」
「気にしなくていいわよ。仕事するときはちゃんとするんだから」
そう言って、パソコンにロックをかけ、沙希は席を立つ。
メニューなんだったけな~などと、まだ仕事をしている社員を気に留める様子もなく嬉しそうにスタスタ歩いていった。