契約の婚約者
「あんなに傷つけられて、それでもいいんだ?」


「うん……」


奈央は、もう決めた、という顔をしている。


オモシロクナイ……


「それで、ニューヨークについて来てくれとでも言われた?」


「うん……」


ムカツク……


「あっ、やっぱり?」


「!!!ちょっと、何で修がニューヨークに戻ること知ってんのよ!?」


奈央は沙希が眺めていたメニューを取り上げ、彼女の顔をじっと見る。



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