その恋が終わるまで
面倒くさい女
いらつく。
「本田君!あの、これ今日の調理実習で作ったクッキー・・・よかったら食べて!」
俺の目の前には恥ずかしそうにモジモジと体をくねらせ俺にクッキーが入った袋を差し出した。
「ありがとう、すごい嬉しいよ。」
笑顔でクッキーを受け取った俺に気をよくした女は顔を赤らめながら去っていった。
(知らない女に貰ったもんなんか食う訳ねーじゃん)
けれど俺の本心はこれだった。
毎日毎日、今まで話した事もないような女に呼び出されて告白を受けたり手紙貰ったりさっきみたいに物を貰ったり・・・正直かなりうざい。
「あー、しんど。」
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