その恋が終わるまで
貴重な放課後がこんなくだらない事で半分潰れるなんて最悪だ。俺はげんなりしながらも教室に入った。
友人達はもう帰ったらしく教室には誰もいなかった。
もう今日は早く帰ろう。荷物をまとめて俺は教室を出ようとしたら誰かが教室に入って来た。
「あれ?まだ人いたんだ!」
「・・・」
「?このクラスの人だよね!私もなんだ~」
なんて馴れ馴れしいんだろうと思ったがそれを顔に出す事を我慢した。
「君、見た事ない顔だけど名前は?このクラスの人って本当?」
「私、今まで休学してたの!だから知らないのも当然かもね。あ、名前は間宮凪!よろしくね。」
間宮、と名乗った女は俺に向かって手を差し出した。なんだ握手でもしろってか?
「間宮さんね、僕は本田優史。よろしく。」
握手をしながらそう言ってニッコリ笑ってしまえば大抵の女は落ちる。この女はどうだろう。